今の私を、今の私として楽しむ。|全8章
CHAPTER 02 / 08
人は、自分のことがいちばん分かりにくい。

時間は静かに流れても、自分の内側にいる「私」は、ずっとひと続きです。
人は不思議なもので、自分自身の変化ほど気づきにくいものです。
毎朝鏡を見ているからこそ、昨日と今日の違いにはなかなか気づきません。
年齢も同じです。
20代から30代へ。
30代から40代へ。
時間は静かに流れていきます。
けれど、自分の内側にいる「私」が、ある朝突然別の人になるわけではありません。
若い頃、男性から誘われた。
食事に連れていってもらった。
恋をした。
誰かに大切にされた。
少し特別に扱われた。
自分のために予定を空けてくれる男性がいた。
そんな記憶もあるでしょう。
あの頃の姫君が、自然に人の目を集め、少し特別に扱われたように、今度は新しく22歳になった女性たちが、その順番を迎えています。
春になれば、また新しい花が咲くように、新しい世代の女性たちが毎年大人になっていきます。
そして、あの頃の姫君にも、そんな春がありました。
あの頃に愛されたことも、笑ったことも、ときめいたことも、すべて今の姫君の中に積み重なっています。
だからこそ、人は自分自身を客観的に見ることが難しいのでしょう。
自分の中では、20代の自分も、30代の自分も、40代の自分も、ずっと一人の「私」として続いているからです。
年齢とは、人生の景色を少しずつ変えていく時間でもあります。
そして、その景色に合う楽しみもまた、少しずつ変わっていくのでしょう。
今の自分に似合う時間を。
今の気持ちから、ゆっくりお話しいただけます。


